ブルドーザー、ブルドーザ…どちらの呼び方が正しいのか。
英語で書くと(Bulldozer)ですから、ブルドーザーが正しいような気がします。
建設現場での日常会話では結局『ブル』と略されて呼ばれていますから、
気にするほどのことではないのかもしれません…。
舗装工事には数多くの重機、建設機械が使用されています。
各建設機械は、自動車の運転免許証のように専用の免許(または資格)がないと
運転することが出来ません。
工事現場で見かけるこういった建設機械を実際に使用できる人は限られているため、
建設従事者以外には知ってはいるが馴染みがあるようで乗る機会が無いのが
実情かと思います。
実際に舗装工事の従事者がどのような目的で使用しているのか、
資格保有者しか乗れない憧れの重機、そのような建設機械の一つである
ブルドーザーを今回はご紹介いたします。
◆ブルドーザーの特徴
舗装工事に加えて造成工事でも活躍する建設機械です。
特徴を以下に説明いたします。
1. 前方に大きなブレード(排土板)
・ブレードを使って土や砂利、がれきなどを押し出して移動させることが出来る。
・路床を削って平らにすることが出来る。
・路盤工ではモーターグレーダーの整形前に、砕石を大まかに敷き均す役割。
・種類によって角度を変えたり、左右に動かせるものもあります。
*ストレートブレード(まっすぐ)
*アングルブレード(斜めに動かせる)
*ユニバーサルブレード(大きく湾曲、たくさん押せる)
2. クローラー(キャタピラー)
・タイヤの代わりに、鉄のベルト状のパーツで移動。
・クローラー式の履帯で動くので、ぬかるみや悪路にも強い。
3. リッパー(後ろに付いているツメ)※無い機械もあります
・地面をひっかいて掘り起こすツール
・硬い地面や岩を砕いたり、木の根を引き抜くことにも使える。
4. 重たい車体とパワフルなエンジン
・とても力持ちな機械で、巨大なパワーで色々な物を押し出せる。
・キャビンは頑丈な作りで、振動や落石から運転手を守る。
・パワフルなエンジンで、数十トンの本体を動かせる。
以上の特長を生かして主に、整地、道づくり、土砂の移動などで大活躍します。
災害現場でもがれきを片付けるために使われるため、
重くて遅いけど、パワーはものすごい!たくましい働き者
といった建設機械です。
小型~大型の大きさがあり、道路工事では主に中型が主役となります。
◆ブルドーザーのMC(マシンコントロール)
昨今では、ブルドーザーにもICT技術が活用されてきています。
弊社でも舗装工事で頻繁に活用しております。
ブルドーザーのMCとは、ブレード(排土板)の高さや傾斜を自動制御するシステムで、
主に以下の特徴があります。
1. 位置情報の活用
TS(トータルステーション)やGNSS(衛星測位システム)を使用して、
ブルドーザーの位置をリアルタイムで計測します。
2. 設計データとの連携
事前に作成された設計データと現地盤データを比較し、ブレードの動きを
自動的に調整します。
3. 施工効率の向上
上記した2つの効果により、丁張り設置や測量作業が不要となり、
作業時間の短縮やコスト削減が可能です。
4. 安全性の向上
作業員が重機周辺で作業する機会が減り、事故のリスクが低減します。
業務の効率化だけではなく、事故を減らすための安全性の向上や
作業時間の短縮による環境負荷への低減にも寄与しています。
もちろんデメリットもあり、機械に読み込ませるためのデータ作成は
それなりの作成時間を要しますので、現場作業以外の勤務が増えます。
もう一つは、ICT技術の導入コストの高さです。
初期投資から運用費用、教育・研修費用に自社向けのカスタマイズ費用などなど…
長期的な運用を見据えていれば、初期投資を回収できるだけのコスト削減も期待できますが、
初期投資の高さから導入をためらうことも考えられます。
◆まとめ
いかがでしたでしょうか。
ブルドーザーはその強力なパワーと土砂や地面の整地・掘削・運搬といった
その多用途性から、建設業界では欠かせな存在となっております。
これを機に建設機械に興味を持っていただければ、嬉しく思います。
季節が春めいてきたかと思えば、急激に暑い日も増えて参りました。
今年もまた、熱中症対策を考えていかなければいけない時期となってきています。
栃木県では朝晩はまだ冷え、日中は半袖で過ごせる様な気温で
温度差が激しいです。
皆様も体調管理にはお気をつけ下さい。
皆様が安心、安全に道路を使用でき、快適な生活を送れるよう
日々精進していきたいと思っております。
株式会社 弘和道路