道路の仕組み ④基層

路盤が出来上がりここからが舗装工事の山場となります。


基層工とは舗装面(表層)の下に設置する基礎となる層を作る工程です。

高温に加熱されたアスファルト混合物(150℃以上)を路盤の上に敷き均していきます。

そのときに使用するのが舗装の花形機械『アスファルトフィニッシャー』です。

この基層は、舗装の耐久性や安全性を確保するために非常に重要な役割を果たします。


具体的な作業内容としては、以下のようなものがあります。



◆基層工


1.敷き均し

 アスファルトフィニッシャーでアスファルト混合物の敷き均しを行います。

 敷き均し厚さは、余盛量15~20%を見込んで行います。

 アスファルトフィニッシャーは非常にゆっくりと、人が歩くスピードの何倍も

 ゆっくりと進んでいきます。

 均一にムラの無いよう、アイロンを掛けるように上から圧を掛けながら

 ゆっくりと敷き均していきます。

 施工速度は、アスファルト混合物(合材)をプラントより運んできてくれる

 ダンプの供給量を考慮しながら行います。

 合材を積んだダンプが常に2~3台待機している状態が理想的です。


2.締め固め

 敷き均しが終わったら、ローラーを用いて締め固めを行います。

 継目から初期転圧、二次転圧、仕上げ転圧の順に行っていきます。

 ローラーは施工方向に駆動輪を向けて作業するのが基本です。

 順序としては、最初に目地部を転圧し、次に横断方向の低い方から高い方へ

 順次幅寄せをしていきます。



◆基層工のポイント


 アスファルトを舗設する際には連続作業が基本です。

 作業前にしっかりとした段取りをくみ、途中で止めることなく作業を行います。

 もし、施工を中断してしまうようなことがあれば、

 出来形や品質の低下を招いてしまいます。

 施工日までに以下のポイントを抑え、しっかりと準備をしましょう。


1.アスファルト混合物の種類、数量(ダンプの台数)、到着時刻の確認

 事前に準備しておいたものを改めて確認をし、

 各協力業者や作業者に必ず前日にもう一度確認作業を行いましょう。


2.施工機械と器具

 ローラーやアスファルトフィニッシャーといった大型の建設機械は

 急に向きを変えられません。

 機械や器具の配置は必ず確認しましょう。


3.施工箇所の事前調査

 施工箇所を事前に清掃し、欠陥部分の調査を行い手直しをしておきましょう。

 舗装の型枠(定規の役割をします)の数やサイズのチェックも行い、設置をしましょう。




◆まとめ

 いかがでしたでしょうか。

 これらの作業を通じて、道路やその他の舗装面の安定性を確保し、

 長期間にわたって舗装が機能するための基盤を作るのが基層工です。

 基層工は舗装の品質や耐久性に大きく影響を与えるため、

 正確かつ慎重に作業を行うことが求められます。



皆様が安心、安全に道路を使用でき、快適な生活を送れるよう

日々精進していきたいと思っております。


株式会社 弘和道路


道路の仕組み ①路床工

道路の仕組み ②路盤工

道路の仕組み ③プライムコート