建設機械を知ろう③ロードローラー

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 ロードローラーとは、舗装工事や土木工事の現場で使用される地面を締め固めるための重機の総称です。日本語では「締め固め機械」や「ローラー車」とも呼ばれます。

主に道路舗装や造成工事の際に、アスファルトや土、砕石などをしっかりと圧縮し、

平坦で強固な地盤を作るために使用されます。


 ローラー車の運転には、公道を走行するための自動車運転免許と、

作業を行うための「締固め用建設機械(ローラー)運転特別教育」の両方が必要です。

ロードローラーのサイズによっては、公道を走行する場合大型特殊自動車免許が必要

となりますので、注意が必要です。


無免許で運転することはもちろん法令違反となります。

「6ヵ月以下の懲役または50万円以下の罰金」が科せられる可能性がありますので、

必ず資格の有無を確認して作業を任命するようにしましょう。



◆ロードローラーの特徴


✔大きな鉄製またはゴムタイヤのローラーを装備

✔重量を利用して地面を押し固める

✔振動機能を持つ機種もあり、より高い締め固め効果が得られる

✔主に道路、駐車場、空港、造成地などの工事で活躍


冒頭で申し上げたとおり、ロードローラーとは「総称」であり、

様々な種類のローラー車が存在致します。

主なローラー車の種類と併せて、特徴を説明させて頂きます。


1.タイヤローラー

 ・ゴムタイヤを複数装備

  前後に複数のゴムタイヤが並び、重さで地面を締め固める。


 ・均一な締め固め効果

  ゴムタイヤが路面に密着し、ムラ無く締め固めが可能。


 ・クッション性が高い

  タイヤの柔軟性により、過度な衝撃を与えず仕上げが綺麗。


 ・アスファルト舗装に最適

  アスファルト表面を損傷せず、滑らかに仕上げられる。


 ・重ね合わせによる効果

  タイヤの配置により、ローラー幅全体が均一に締め固められる。


 ・自重による締め固め

  基本は車体の重さで圧力をかけるが、一部に加重調整機能もある。

 

 ・使用用途

  アスファルト舗装の仕上げ作業や、軟弱な地盤の表面締め固めに最適です。



2.マカダムローラー

 ・鋼鉄製のスムーズなローラーを装備

  大きな鉄製のローラーが付いている三輪式のロードローラー。

  前軸が一輪、後軸が二輪に分かれている。  


 ・強力な締め固め効果

  ローラーの自重で高い圧力をかけ、地盤を強固にする。


 ・平坦な表面仕上げが可能

  路盤や地盤を均一に平らに整えることができる。


 ・シンプルな構造で耐久性が高い

  メンテナンス性が良く、長期間使用が可能。、一部に加重調整機能もある。


 ・使用用途

  道路や駐車場、造成地の路盤(基礎部分)の締め固め、アスファルト基層や表層の

  締め固め作業に使用します。

  敷き均し後の初期転圧に用いられることが多く、鉄輪ゆえに線圧で強烈に締め固める

  ことが可能です。



3.タンデムローラー

 ・前後に鉄製ローラーがある。

  車体と同じ幅の2本の鋼鉄製ドラムで地面を均一に締め固める。


 ・優れた平坦性

  路面の不陸、凸凹を押さえ平らに整える。


 ・振動付きが主流

  ローラー部を振動させることによって、締め固め効果を増進させる。


 ・アスファルト舗装に最適

  表面を滑らかに仕上げ、耐久性を向上させる。


 ・サイズが豊富

  小型から大型まで多様なサイズがあり、現場規模や用途に応じて選択できる。


 ・使用用途

  アスファルト舗装の表面仕上げや路盤、基礎層の圧縮作業

  狭い場所や細かい箇所の舗装整備(小型タイプ)に利用できるため、

  歩道の締め固めにも向いています。



4.振動ローラーの

 ・振動機能付の締め固め機械

  ローラー内部に振動装置を備え、強い圧縮力を発揮。


 ・深層までの締め固めが可能

  振動により地盤の内部まで均一に締め固められる。


 ・高い効率性と施工品質

   短時間で強固な地盤を形成でき、耐久性が向上。


 ・様々なサイズ・タイプがある

  単ドラム式、タンデム式などに加えて、小型から大型まで幅広い


 ・使用用途

  振動による強力な締め固めが深層まで対応しているため、土地造成や

  砕石層、地盤改良工事に適しています。



◆まとめ

  いかがでしたでしょうか。


 ロードローラーとは地面を締め固める重要性の高い重機です。

地盤をしっかりと締め固めることで、道路や構造物の耐久性を向上させます。

凸凹の発生を防ぎ、平坦な仕上がりを実現させ、施工後の沈下やひび割れのリスクを

低減させる役割を担っています。


用途に合わせて様々な種類があるのも、仕上げの要求が大きく異なるからです。

地盤や素材の違いもさることながら、締め固めの深さや強度も違います。

現場の条件や目的に応じて最適な締め固め効果を発揮するため、対応に合わせた

種類選びが重要になっていきます。



関東地方は梅雨の時期です。

梅雨入りしたかと思えば、日差しの強い日々が続いております。

今年の夏は、農業や水資源に影響を大きく与えそうです。


舗装現場では熱中症へのリスクが高まりました。

普段ですと特に梅雨明け後の急激な暑さに注意が必要なのですが、今年はすでに

気温の高い日が続いております。

喉が渇いていなくてもこまめな水分補給と、ほどよい塩分を補給しましょう。


皆様もどうか体調管理にはお気をつけ下さい。



皆様が安心、安全に道路を使用でき、快適な生活を送れるよう

日々精進していきたいと思っております。





株式会社 弘和道路