①道路は定期的なメンテナンスが必要!
アスファルトは一度施工した後、定期的なメンテナンスを必要とする舗装材料です。
普段道路を歩いているときや、車で走行しているときに気になることはありますでしょうか?
アスファルトが割れているな・・・、この道を通る時かなり揺れるな・・・、
水たまりができているな・・・、段差がすごいな・・・、などなど・・・
アスファルト舗装は工事期間を短くでき、比較的安価で、防水や透水性も高いという
とても大きなメリットがあるのですが、
耐熱性、耐久性が劣るため、使用状況にもよりますが5~10年のスパンで補修が
必要となります。
その補修の一つとしてオーバーレイ工法というものがあります。
②オーバーレイ工法とは!?
簡単に言うと表面だけを新しくする舗装です。
・オーバーレイ・・・「上に置く」「上塗りする」「薄く覆う」「重ね合わせる」
といった意味合いで用いられる英語の表現です。
劣化している既存の舗装や、損傷している舗装に重ねて舗装するのが
オーバーレイ工法です。
古いアスファルトと新しいアスファルトの間に乳剤を散布するので、
しっかりと密着し空間が出来ることはなく剥がれることはありません。
③オーバーレイ工法のメリット
(1)舗装の支持力が高い
オーバーレイ工法では、支持力が増し舗装が頑丈となる特徴があります。
オーバーレイ工法では一般的に3~5cmの厚さで舗装を行いますので、
舗装としては十分なしっかりとした厚さがあり、舗装を強化する事ができます。
(2)交通量の多い道路で大活躍
交通量の多い道路は舗装が摩耗しやすく、破損や劣化が激しいです。
オーバーレイ工法で既存の舗装に重ねることにより、舗装の強度が増します。
(3)短い工事期間
オーバーレイ工は一日で行います。
先ほど申し上げました通り、交通量の多い道路でよく用いられる工法です。
交通規制の期間を短くスピーディに行わないと交通網が麻痺します。
交通解放までの時間が短いのも渋滞や安全管理に対して、良い影響を与えます。
③切削オーバーレイ工法の施工
切削オーバーレイ工法は2種の工事を一気に通して行う舗装工事です。
(1)切削工
まず一つ目は切削工を行います。
ひび割れや破損したアスファルトを路面切削機で切り取っていきます。
先端が象の鼻のように長く伸びている左側の重機が路面切削機です。
車両の下に高速回転するトゲトゲが付いていて、舗装版をミリ単位で削っていきます。
削られた舗装版は、先端の長いベルトコンベア-を通って排出されていきダンプに
積み込んでいきます。
(2)オーバーレイ工
先述した通り、既設の舗装版に新たな舗装を重ねていきます。
切削し終わった箇所にアスファルト乳剤を散布し、アスファルトを敷均していきます。
舗装の花形であるアスファルトフィニッシャーの出番です。
アイロンのように転圧しながら、均一に定められた数量を平坦に敷ならしていきます。
さらにローラーで転圧をし、平坦にしっかりと締め固めていきます。
切削とオーバーレイ工の2つの行程を一気に1日で施工するのが
『切削オーバーレイ工』です。
舗装工事は、交通規制や騒音など通行車両や近隣に対して影響を与えてしまうのですが、
切削オーバーレイ工法を行うと、短時間に低騒音で施工可能なため、こういった修繕工事では
とても多く採用されている施工方法です。
昨日までデコボコしていた道が、翌朝通ったら綺麗になっていた!
という経験が皆さんにもあると思います。
アスファルトは比較的安価で、撥水性や静音性があり交通開放までの時間が短く、
工事後短時間で走行可能になるメリットがあります。
しかし、そんなアスファルトにも道路が沈んだり、すり減ったりするなど耐久性に多少の難が
あるというデメリットがあります。
破損してしまった道路は事故の危険性が高まります。
歩行中に躓いて転倒したり、自転車の車輪が取られたり、車のハンドルが取られたりととても危険な状態です。
道路の修繕は私たちの生活にとても密接しており、快適な生活を送るのに必須なことだと思っております。
交通規制や騒音振動など、地域の皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、日々ご理解、
ご協力いただき感謝しております。
これからも皆様にとって、快適な街作りに精進していきたいと思います。
株式会社 弘和道路